エンタープライズ2.0 (a.k.a Business Mashup)
5月 22nd, 2008 | By yuki | Category: メモ昨日、メタデータの野村社長にお誘いをいただき、IBM Mashup Centerについてのお話をIBMのMark Heid(Program Director)さんより伺う機会がありました。
このミーティングの前までは、そもそも「エンタープライズ2.0」や「Business Mashup」といった言葉からは、バズワードとしての意味以外の具体的なイメージがさっぱり湧いてこなかったのですが、いくつかの説明を聞くうちに自分なりのイメージというかアイディアが湧いてきたのでメモしておきます。
(そもそも「エンタープライズ2.0」という方は、こちらの記事や、こちらの記事をご参照ください)
私の理解としては、
「社内に蓄積・構築されたデータやシステムを部品化して効率的に利活用しようとする取り組みが過去十何年も行われてきたが、ことごとく失敗してきた。しかし、現在一般ユーザー向けWebサイトにおいて普及しているWeb-API/フィードの技術を、Webアプリ化しつつある社内向けシステムと組み合わせれば、意外とうまくいくのではないか?」
ということです。IBMでは、
- Mashup Center:マッシュアップの「元」となるコンポーネントやフィードをDBやExcelファイルから作成するツールやアダプター
- Catalog:作成されたコンポーネントや、外部のWeb-API/ フィードを登録・管理するレポジトリ
- Lotus Mashup:ユーザーがCatalogから部品を選び、実際にマッシュアップを行うフロントエンド
の3つのレイヤーに分けて(あと他にもいくつか)製品展開するようですが、何年か前に別のプロジェクトで行った「エンタープライズサーチ」のエンジンを思い出しました。最近ようやく盛り上がりつつある雰囲気のエンタープライズサーチですが、これも社内外の雑多なシステムやデータソースにアダプターを被せて、ユーザーにその違いを意識させることなく一つのインターフェースで効率的なデータ検索を行わることが目的だったかと思います。
Business Mashup(というよりはIBMの製品群)ではエンタープライズサーチではあまり意識させなかったデータソースや データ構造を、ある程度ユーザーに対して見せつつ、それらをどう組み合わせてどう使うかはユーザーが自分で考えて自由にマッシュアップしてください、うまいことマッシュアップできれば、もう検索結果をExcelをグリグリ操作しなくてもよくなりますよ、という違いなのかなと思いました。
いい例えだなと思ったのは、いわゆる「ロングテール」の例えを持ってきて、「Business Mashupが狙うのは、社内システム・社内IT予算のロングテール部分」、つまり予算がほとんど割り当てられないためExcelのマクロ等で作らざるを得なかった部分だということです。 一度しか使わないとか、数名でしか使わない、特定の期間だけ必要、といった予算をわざわざ割り当てることが難しい要件に対して、Business Mashupがうまくフィットするのではないか、との仮説ですね。
ただ、これで本当にExcelでゴリゴリやっている人たちを振り向かせることができるか、というと中々難しいだろうなというのが正直な感想です。あと(これは理解が間違っているかもしれませんが)、フロントエンド(クライアント機)にはLotus Mashupが必須となると、オープンなようでやっぱりクローズドなのかな、という印象も持ってしまいました。単純にクライアントはブラウザだけでいいよ、ということであればセキュリティ的な制約はあるものの、様々な広がりが考えられると思うのですが、どうでしょうか?
IBMの製品から離れて、単純に企業向けのマッシュアップということで考えると、やはり帝国データバンクや日経テレコン、あるいは大中小のリサーチ会社や新聞・雑誌媒体、他にも官公庁や銀行・証券会社などが、自社で持っているデータサービスをコンポーネント化・Web-API化して提供してくれれば、それらをマッシュアップした二次サービスが生まれたり、単純に企業内で社内データとマッシュアップしたりと様々な展開が考えられるのではないかと今朝になって思いついたのですが、多分どこかで同じようなことを考えている人が既に始めてそうですね ![]()